年度末の珈琲
ご無沙汰しております。
阿佐ヶ谷の珈琲屋、珈琲雨水でございます。
過去のブログで調子に乗った口調でたわけたことを喚いてしまっておりますが、お店自体とお客様にご提供しておりますものは真面目一辺倒でありますのでご安心ください。
さて、もう年度末ですね。
お店の方にも、最近上京されてきたのかな?と言う雰囲気のお客様がちらほらお見えになりまして、それは昔の自分の姿を見るようで、新生活を楽しんでください頑張ってください、と影ながら心の中で応援させて頂いております。
新生活で新しいことを初めてみようと言う方もいらっしゃると思います。珈琲を自分で点てて飲んでみると言うことも面白い一つだと思いますよ。
珈琲の話としては、新年が明けてから、某老舗珈琲店に通い始めまして、恐れ多くとても名前を出せないのですが、毎度のことながら作って頂く珈琲にノックアウトされております。
真剣試合なら、おそらく剣を交える前に参りましたと引かなければならぬ程の達人の方なのですが…
その方の珈琲を口に含むと、なんと言うかただとても美味しくて、それ以外の、酸味がどうとか苦味がどうとか、そう言う次元を超えて、ただただ美味しいのです。
柔らかで飲みやすく、そして甘い。
なのに肩肘張って店全体が緊張感で張り詰めることなんてまるでなく、とても自然。語弊があるかもしれませんが、本当に自宅にいるような雰囲気なのにその珈琲はとてつもなく美味しく洗練されていて自然。
真剣試合なら切られたことすら、痛みすら感じずに私は倒れているだろう、それ程の達人の方なのだと勝手ながら尊敬しております。
なので朝な夕な、少しでもそのような達人の技に近づくために珈琲豆と向き合う日々なのですが…道は果てしなく大変長いものですね。
煎りあがった豆を手のひらに広げ、苦虫を噛んだ顔で思案していると、今度は真っ赤に染まった帳簿が、「そんなことでいいのか?そんな程度で店はやっていけるのか?もうそろそろ閉店も考えなくちゃいけないんじゃないか?」と私を突っついてきます。
何を!負けるものか!と、またああでもないこうでもないと繰り返し、ひたすら繰り返していたらいつの間にか春はすぐそこまで来てしまっているのでした…精進して参ります。
こんな感じのお店ですが、これからもどうぞ珈琲雨水を宜しくお願い致します。
旅の話はまた機会を見つけて。
http://coffeeusui.hatenablog.com/entry/2017/03/14/201051